心開することを得つ(『大無量寿経」』)

心開することを得つ(『大無量寿経」』)

2013年11月28日木曜日

パート14

「ゴンドラの唄」に思う
大正から昭和にかけて一世を風靡(ふうび)した流行歌に「ゴンドラの唄」がある。耽美(たんび)派歌人・吉井勇による叙情歌である。「命短し恋せよ乙女/赤き唇あせぬ間に/熱き血潮の冷えぬ間に/明日の月日はないものを」。「明日の月日」に無常観が漂う。四節目後半も同様である。すなわち「心のほのお消えぬ間に/今日はふたたび来ぬものを」。作詞者は有名な歌人だったらしいが詳細は知らない。「ゴンドラの唄」で充分である。この歌人に拍手を贈りたい。
上記はは2001年2月、北國新聞社の依頼に応じ宗教欄『野辺の送り』に掲載された拙文である。当時この歌に私はすっかりはまってしまい、その年の7月に開催の真宗教学大会(於大谷大学)の懇親会において熱唱したほどである。老来のつれづれ、今も歌うことがしばしばである。歌詞は下記「のとおり。



吉井勇 歌人。劇作家。東京生れ。早大中退。北原白秋・木下杢太郎らと「スバル」を創刊。情熱的・耽美的な歌風で特に祇園の歌は有名。歌集「酒ほがひ」、戯曲集「午後三時」、「俳諧可楽」など。1886~1960 (広辞苑から)   楽譜は下記のとおり。

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