心開することを得つ(『大無量寿経」』)

心開することを得つ(『大無量寿経」』)

2014年1月9日木曜日

パート20

「真宗宗歌」について
新年2回目の今回は「真宗宗歌」を取り上げることに。「真宗宗歌」とは真宗の流れを汲む人々の拠り所となる歌です。制定されてから満九十年。私こと九十歳、奇しくも同年です。     「真宗宗歌」について概説すれば次のとおり。

1 真宗宗歌は1923(大正12)年「真宗各派連合会」(現在の真宗教団連合の前身)による公募作品の中から選定された。作詞は当時29歳の土呂基さん。土呂さんは真宗大谷派の寺の二男として生れた。土呂さんは大阪の海を見てこれを書いたという。歌人佐々木信綱氏の添削があったとされるが29歳の若さでこれほどの秀歌を創作した土呂基さんの真宗の教えにたいする造詣の深さには敬服のほかはない。

2 当時の大谷派宗報に掲載された賛辞は次のとおり。
1節目は、聞法信仰に入りいよいよ聞法を深めて信心獲得への意欲が歌い上げられている。2節目は、知遇しがたい仏法に遇って救われた喜びを表し、称名念仏の在家生活の力強い日暮しが歌い上げられている。3節目は、四海の内みな兄弟という御同朋御同行の世界に目覚めた喜びに立って、共に本願の心に生きる尊さを他の人に伝え広め、願生浄土の道を共にすることを高らかに歌い上げられている。

3 真宗宗歌は、ひたすらに聞法の歩みを続ける中で阿弥陀如来の智慧と慈悲の光に触れ、人生を生き抜く拠り所を見つけ、阿弥陀の大きな慈悲の中に生かされている喜びと幸せを歌い上げた内容である。90年前にできた歌ではあるが、その輝きは今も力強い光を放っている、と。
後書 当・加州願生舎では朝夕の勤行時において「真宗宗歌」3節全部をエレクトーン伴奏により唱和し、意義の了解に努めている。なお歌詞と楽譜は下記のとおり。


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